Technique

技法について

木象嵌について学んだのはイギリスの学校です。ですので基本的にはイギリスの技法でやっております。

0.6㎜の薄い木のシートをクラフトメスで切っていきます。切れのよいまっすぐな線が描けます。
もっと柔らかな線が描きたい時には糸鋸を使って表現することもあります。

木象嵌が立体的に見えるのは影をつけているからです。熱した砂をかけて影の部分を表現していきます。

また透明感を出したい時には部分的に木を透けるところまで削って繊細さを表現したりします。

仕上げにつきましてはいろいろと使い分けております。
木の質感を生かしたい時にはシェルラックニスをサラッと載せたり
または浸透性ウレタン塗料を塗っては拭き取る作業を繰り返す拭き漆のような塗装
透明感をだして木の光沢感をきれいに見せたい時にはウレタン塗装を何層にも施します。
イギリスで習得したフレンチポリッシュの仕上がりもとても好きなのですが
とても耐久性が弱いのでどうしてもフレンチポリッシュでこの作品は上げたいという場合にのみ使用しています。絵や時計のような普段手を触れずに飾って頂く物に限られます。
フレンチポリッシュは光沢感もあり、うっすらあめ色に上がりまた経年変化をする時に木に馴染んでいきますので
優しい素朴な感じになっていきます。